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尿検査で潜血を指摘されたら?「+1・+2・+3」の意味と必要な検査
健康診断や人間ドックの尿検査で、「尿潜血+1」「+2」「+3」と指摘され、不安になったことはありませんか?
尿潜血が陽性でも、必ずしも重大な病気があるとは限りません。一時的な変化や、月経の血液が混じったことによって陽性になる場合もあります。
一方で、尿路結石、腎臓病、膀胱がんなどが隠れていることもあるため、症状がなくても一度は再検査を受けることが大切です。
尿潜血とは?
尿潜血とは、肉眼では分からないほど少量の血液成分が尿に含まれている可能性を示す反応です。
健康診断では、尿に試験紙を浸し、主に赤血球に含まれるヘモグロビンという成分を検出します。
ただし、尿潜血検査は「赤血球そのもの」を直接確認しているわけではありません。そのため、尿潜血が陽性でも、詳しく調べると尿中に赤血球が認められないケースもあります。
本当に血尿があるかを確認するには、「尿沈渣検査」が必要です。尿沈渣検査では、尿を顕微鏡などで調べ、赤血球の有無や形、白血球などを確認します。
「+1・+2・+3」は何を意味する?
尿潜血の結果は、一般的に次のように表示されます。
- 陰性(-):血液成分をほとんど検出しない
- ±:ごくわずかに反応している
- +1:少量の血液成分を検出
- +2:中等量の血液成分を検出
- +3:比較的多くの血液成分を検出
国内の尿試験紙では、一般的に尿中赤血球20個/µLに相当する反応が「+1」の基準とされています。ただし、+2・+3の詳しい基準は、使用する試験紙や検査機器によって異なります。
「+3だから重い病気」とは限りません
「+の数が多いほど、重い病気なのでは?」と心配される方もいます。
しかし、+1・+2・+3は、あくまで尿中の血液成分に対する反応の強さです。病気の重症度や、がんの可能性を直接示す数字ではありません。
例えば、尿路結石や膀胱炎では+3になることがあります。一方、膀胱や腎臓の病気があっても、出血量が少なければ+1にとどまる場合があります。
そのため、+の数だけで判断せず、「陽性になった原因」を調べることが重要です。

尿潜血が陽性になる主な原因
尿潜血陽性の原因は、大きく分けて次のようなものがあります。
膀胱炎・腎盂腎炎
排尿時の痛み、頻尿、残尿感、尿の濁りなどがある場合は、膀胱炎が考えられます。
発熱や背中・腰の痛みを伴う場合は、細菌感染が腎臓まで広がった腎盂腎炎の可能性があります。
尿路結石
腎臓、尿管、膀胱などに結石があると、尿の通り道が傷ついて血尿が出ることがあります。
突然の強い脇腹や背中の痛みを伴うことがありますが、痛みがなく、尿潜血だけで見つかる場合もあります。
前立腺の病気
男性では、前立腺肥大症や前立腺炎などに伴って尿潜血が陽性になることがあります。
排尿しにくい、尿の勢いが弱い、夜間に何度もトイレへ行くといった症状がある場合には、前立腺の評価も行います。
腎臓の病気
糸球体腎炎など、腎臓の内部にある尿をつくる部分の病気でも血尿が起こります。
特に尿蛋白も同時に陽性の場合、むくみ、高血圧、腎機能の低下がある場合は、腎臓内科での詳しい検査が必要になることがあります。
腎臓・尿管・膀胱の腫瘍
頻度は高くありませんが、腎がん、腎盂・尿管がん、膀胱がんなどによって血尿が出ることがあります。
特に注意したいのは、痛みを伴わない血尿です。喫煙歴のある方や中高年の方、目で見て尿が赤くなったことがある方は、症状がなくても泌尿器科で詳しく調べることが大切です。
病気以外でも陽性になることがあります
尿潜血は、次のような理由で一時的に陽性になる場合があります。
- 月経中や月経の直前・直後
- 激しい運動をしたあと
- 発熱や脱水
- 採尿時に外陰部からの血液が混じった
- 筋肉が強く傷ついた状態
- 検体の状態や試験紙による影響
特に月経中の検査では、尿に経血が混じることがあります。月経が終わってから数日あけ、清潔な状態で中間尿を採って再検査すると、より正確に判断できます。
中間尿とは、排尿し始めの尿を少し捨て、その途中の尿を採取する方法です。
尿潜血を指摘されたときに行う検査
必要な検査は、年齢、症状、喫煙歴、尿潜血の持続、尿蛋白の有無などによって異なります。
尿の再検査・尿沈渣検査
まず尿検査をやり直し、潜血反応が一時的なものか、繰り返し認められるかを確認します。
尿沈渣検査では、実際に尿中に赤血球があるか、白血球や細菌がないか、赤血球の形に特徴がないかなどを調べます。
尿蛋白検査
尿潜血と尿蛋白が同時に陽性の場合は、腎臓そのものの病気も考える必要があります。
必要に応じて、尿蛋白の量を詳しく測定します。
血液検査
クレアチニンやeGFRなどを測定し、腎機能に問題がないか確認します。炎症や感染が疑われる場合には、白血球数やCRPなどを調べることもあります。
超音波検査
腎臓や膀胱を超音波で観察し、結石、腫瘍、腎臓の腫れ、残尿などがないかを確認します。
身体への負担が少なく、血尿の初期評価としてよく行われる検査です。
尿細胞診
尿中に悪性を疑う細胞がないかを調べる検査です。
ただし、尿細胞診だけですべての膀胱がんや尿路上皮がんを否定できるわけではありません。
CT検査・膀胱鏡検査
肉眼的血尿がある場合や、年齢・喫煙歴などから尿路の病気が疑われる場合には、CT検査や膀胱鏡検査が検討されます。
すべての尿潜血陽性者に一律で行う検査ではなく、一人ひとりのリスクに応じて判断します。

どのような場合に泌尿器科を受診する?
次のような場合は、泌尿器科への相談をおすすめします。
- 尿潜血+1以上を指摘された
- 再検査でも尿潜血が陽性だった
- 以前から尿潜血陽性を繰り返している
- 尿が赤い、茶色い、血の塊が混じる
- 排尿時の痛み、頻尿、残尿感がある
- 脇腹や背中に痛みがある
- 喫煙歴がある
- 尿潜血と尿蛋白の両方が陽性
- 家族に腎臓病の方がいる
特に、肉眼で分かる血尿は、いったん治まった場合でも放置しないことが重要です。
早めの受診が必要な症状
次のような症状がある場合は、早めに医療機関を受診してください。
- 血の塊が出て、尿が出にくい・出ない
- 発熱と背中や脇腹の痛みがある
- 我慢できないほどの強い痛みがある
- 血尿が続いている
- めまい、ふらつき、強い倦怠感がある
強い痛みや高熱を伴う場合は、夜間や休日でも救急受診を検討してください。
まとめ
尿潜血の「+1・+2・+3」は、尿に含まれる血液成分への反応の強さを示したものです。+の数だけで病気の重症度や、がんの可能性を判断することはできません。
一時的な陽性もありますが、尿路結石、膀胱炎、腎臓病、尿路の腫瘍などが隠れている場合もあります。まずは尿検査と尿沈渣検査で、本当に血尿があるかを確認することが大切です。
ぐみょうじ泌尿器科では、健康診断で尿潜血を指摘された方や、肉眼的血尿、排尿時の痛み、頻尿などでお困りの方のご相談を受け付けています。横浜・弘明寺周辺で尿検査の異常を指摘された方は、お気軽にご相談ください。
尿潜血についてよくある質問(Q&A)
Q1.尿潜血+1なら放置しても大丈夫ですか?
+1でも、病気がないとは言い切れません。一時的な陽性もありますが、まず再検査を受け、本当に赤血球が含まれているかを確認しましょう。
特に、陽性を繰り返す場合や、喫煙歴・肉眼的血尿がある場合は泌尿器科での評価をおすすめします。
Q2.尿潜血+3は、がんの可能性が高いという意味ですか?
+3は尿中の血液成分に対する反応が強いという意味で、がんの可能性や病気の重症度を直接示すものではありません。
膀胱炎や尿路結石でも+3になることがあります。一方、がんがあっても+1程度の場合があるため、原因を調べる検査が必要です。
Q3.症状がなくても受診したほうがよいですか?
はい。一度は再検査を受けることをおすすめします。
血尿の原因となる病気には、初期には痛みや排尿症状が出ないものもあります。症状がないからといって、必ずしも問題がないとは限りません。
Q4.月経中に尿潜血陽性になりました。どうすればよいですか?
経血が尿に混じった可能性があります。月経が終わってから数日あけ、採尿前に外陰部を清潔にし、中間尿で再検査してください。
月経終了後も陽性が続く場合は、泌尿器科へ相談しましょう。
Q5.運動後に尿潜血陽性になることはありますか?
激しい運動のあと、一時的に尿潜血が陽性になることがあります。
数日間は激しい運動を控え、脱水を避けた状態で再検査します。それでも陽性が続く場合は、運動だけが原因と決めつけず、詳しい検査を受けてください。
Q6.尿潜血と尿蛋白が両方陽性でした。何科を受診すればよいですか?
まず泌尿器科または腎臓内科へ相談してください。
尿蛋白、腎機能、尿中赤血球の形などを確認し、尿の通り道の病気が疑われる場合は泌尿器科、腎臓そのものの病気が疑われる場合は腎臓内科で詳しく調べます。
Q7.尿潜血が毎年陽性ですが、以前の検査で異常なしなら大丈夫ですか?
過去の検査で異常がなくても、尿潜血が続く場合は定期的な確認が必要です。
年齢や健康状態、喫煙歴などによって新たな病気のリスクは変化するため、「以前に異常がなかったから」とそのままにせず、医師と相談しながら経過をみましょう。
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