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尿が泡立つのは病気?泡が消えない尿で考えられる原因
「最近、おしっこが泡立つようになった」
「トイレを見たら細かい泡がたくさん残っている」
「尿の泡がなかなか消えないけれど、腎臓が悪いの?」
このようなことで心配になって、泌尿器科を受診される方は少なくありません。
尿が泡立つからといって、必ず病気というわけではありません。尿の勢いが強かったり、尿が濃くなっていたりするだけでも泡立つことがあります。
一方で、何度も泡立つ状態が続く場合には、尿に蛋白が含まれる「蛋白尿」などが隠れていることもあります。
今回は、尿が泡立つ原因や、病院を受診したほうがよいケースについて泌尿器科医が解説します。

尿が泡立つのは珍しいことではありません
まず知っておいていただきたいのは、
尿が一度泡立っただけで病気を心配する必要はない
ということです。
尿にはさまざまな成分が含まれており、便器の水に勢いよく当たれば物理的に泡が生じます。
特に、
- 朝起きた直後
- 水分をあまり取っていないとき
- 汗をたくさんかいたとき
- 尿を長時間我慢していたとき
などは尿が濃くなるため、いつもより泡立って見えることがあります。
また、便器に洗剤や清掃剤が残っていれば、それが原因で泡立つこともあります。
そのため、「泡が出た」という見た目だけでは病気かどうかを判断することはできません。
注意したいのは「毎回泡立つ」「泡がなかなか消えない」場合
一時的ではなく、
何日も続けて尿が泡立つ
ほぼ毎回、細かい泡がたくさん出る
といった場合には、一度尿検査を受けてみることをおすすめします。
特に確認したいのが「蛋白尿」です。
蛋白尿とは?
血液中にはアルブミンなどの蛋白質が含まれています。
健康な腎臓では、必要な蛋白質ができるだけ尿へ漏れないように濾過されています。
しかし、腎臓のフィルターにあたる部分に異常が起こると、本来血液中にとどまるはずの蛋白質が尿へ漏れ出すことがあります。
これを蛋白尿と呼びます。
蛋白質には泡を安定させる性質があるため、蛋白尿が多くなると尿が泡立ちやすくなることがあります。
ただし、
「泡立っている=蛋白尿」ではありません。
反対に、蛋白尿があっても尿の見た目では分からないこともあります。
そのため、見た目ではなく尿検査で確認することが重要です。
蛋白尿があると、どんな病気が考えられる?
蛋白尿が続く場合には、腎臓の病気が隠れていないか確認する必要があります。
例えば、
- 糖尿病による腎障害
- 高血圧による腎障害
- 慢性糸球体腎炎
- IgA腎症
- その他の腎臓病
などです。
腎臓の病気は、初期には痛みなどの自覚症状がほとんどないことがあります。
日本腎臓学会でも、蛋白尿は慢性糸球体腎炎や糖尿病性腎症など、さまざまな腎疾患を発見する重要な手がかりとされています。
そのため、
**「体調がいいから大丈夫」
「痛みがないから大丈夫」**
とは限りません。
病気ではない一時的な蛋白尿もあります
尿蛋白が一度「+」になったとしても、すぐに腎臓病と診断されるわけではありません。
例えば、
- 激しい運動をしたあと
- 発熱しているとき
- 強い疲労や体調不良があるとき
などには、一時的に尿蛋白が陽性になることがあります。
このため、尿蛋白が陽性だった場合には、体調が落ち着いた状態で再度尿検査を行うことがあります。
必要に応じて、尿中の蛋白量をより詳しく調べる検査を行います。
糖尿病がある人は特に注意
糖尿病のある方で尿の泡立ちが続いている場合には、尿検査を受けておくことをおすすめします。
糖尿病が長期間続くと、腎臓の細い血管が障害され、尿中へアルブミンなどの蛋白質が漏れることがあります。
初期には症状がほとんどないため、定期的な尿検査や血液検査が重要です。
また、
- 糖尿病
- 高血圧
- 脂質異常症
などを指摘されている方は、腎機能も合わせて確認しておくと安心です。
尿の泡立ち以外にこんな症状があれば受診を
尿が泡立つことに加えて、次のような症状がある場合には医療機関へ相談しましょう。
足や顔がむくむ
腎機能が低下したり、大量の蛋白尿が出たりすると、足やまぶたなどがむくむことがあります。
尿が赤い・茶色い
血尿が混ざっている可能性があります。
血尿には腎臓の病気だけでなく、
- 尿路結石
- 膀胱炎
- 前立腺の病気
- 膀胱がん
- 腎臓がん
など、泌尿器科の病気が隠れていることがあります。
尿の量が極端に減った
水分不足でも尿量は減りますが、腎機能低下などが原因となることもあります。
だるさ・息苦しさ・食欲低下がある
腎機能がかなり低下すると、こうした全身症状が出ることがあります。
泌尿器科ではどんな検査をする?
尿の泡立ちが気になって受診された場合、まず行うのは尿検査です。
尿検査では、
- 尿蛋白
- 尿潜血
- 尿糖
- 白血球
- 細菌
などを確認することができます。

必要に応じて、
- 尿沈渣検査
- 尿蛋白の定量検査
- 血液検査
- 腎機能検査
- 腎臓・膀胱の超音波検査
などを追加します。
血尿や尿路結石など泌尿器科の病気が疑われれば、その原因を詳しく調べます。
一方で、持続する蛋白尿などから腎臓そのものの病気が疑われる場合には、腎臓内科での詳しい検査が必要になることもあります。
「泡が何分残ったら異常?」という基準はありません
インターネットでは、
「30秒以上泡が残ったら危険」
「数分消えなければ腎臓病」
といった情報を見かけることがあります。
しかし、泡が何秒・何分残れば病気という医学的な基準はありません。
便器の形、尿の勢い、尿の濃さ、水の量、洗剤の残留などによって泡立ち方は大きく変わります。
したがって、
泡の大きさや消えるまでの時間だけで病気を判断しないこと
が大切です。
気になる状態が続くのであれば、尿検査を受けたほうが確実です。
よくある質問
Q. 尿の泡が多いと糖尿病ですか?
尿の泡だけで糖尿病と診断することはできません。
ただし、糖尿病によって腎臓が障害され蛋白尿が出るようになると、尿が泡立ちやすくなることがあります。
糖尿病が心配な場合には、尿検査だけでなく血糖値やHbA1cなどの血液検査で確認します。
Q. 朝だけ尿が泡立つのですが大丈夫ですか?
朝は睡眠中に水分を取らないため、尿が濃くなりやすく、泡立って見えることがあります。
日中の尿では目立たず、尿検査にも異常がなければ問題ないケースが多いです。
ただし、毎朝強い泡立ちが続く場合には一度尿検査を受けてみてもよいでしょう。
Q. 泡が細かいと蛋白尿ですか?
泡の大きさだけで蛋白尿かどうかを判断することはできません。
尿蛋白は尿検査で確認する必要があります。
Q. 健康診断で尿蛋白が「+」でした。受診したほうがいいですか?
一時的に尿蛋白が陽性になることもありますが、再検査をおすすめします。
特に、何度も尿蛋白を指摘されている場合や、尿潜血も一緒に陽性になっている場合には、詳しい検査が必要です。
Q. 何科を受診すればよいですか?
まず泌尿器科や内科で尿検査を受けることができます。
血尿、排尿時の痛み、頻尿、尿路結石などが疑われる場合には泌尿器科が適しています。
蛋白尿が持続し、腎臓そのものの病気が疑われる場合には腎臓内科へ紹介することがあります。
まとめ
尿が泡立つこと自体は珍しいことではありません。
尿の勢いが強かったり、水分不足で尿が濃くなったりするだけでも泡立つことがあります。
そのため、
一度尿が泡立ったからといって、腎臓病を心配しすぎる必要はありません。
ただし、
- 毎回のように尿が泡立つ
- 以前より明らかに泡が増えた
- 健康診断で尿蛋白を指摘された
- 血尿も指摘されている
- むくみがある
- 糖尿病や高血圧がある
といった場合には、一度尿検査を受けてみることをおすすめします。
尿の見た目だけでは、蛋白尿があるかどうかは分かりません。
気になる尿の変化が続く場合には、自己判断せず医師に相談することをおすすめします。

ぐみょうじ泌尿器科では、日本泌尿器科学会専門医・がん治療認定医の院長が診療を行っています。
ぐみょうじ泌尿器科
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