お知らせ
前立腺癌の検査と流れ 入院検査~診断まで
今回は前立腺癌の二次検診で、癌の可能性が高い場合のお話をします。
外来での検査で癌が疑わしい場合、入院し「前立腺針生検」という検査を行います。(日帰りでやっている施設もある)
方法としては二種類ありますが、基本的には前立腺に針を刺し、組織を採取します。
採取した組織を病理の医師に見てもらって癌の有無や、その悪性度などを診断してもらいます。
どちらも砕石位と言って、女性がお産する時の姿勢で行います。
麻酔は下記のいずれかで行います。施設によって多少異なります
1.脊椎麻酔:下半身麻酔です。下半身が一時的に動かなくなり、痺れて痛みを感じなくなります。
2.仙骨麻酔:お尻の割れ目あたりから注射をします。痛みが緩和されますが、全く感じなくなるわけではありません。
3.局所麻酔:針を刺す部分にあらかじめ麻酔の注射をします。(歯医者の抜歯時の麻酔のようなものです)
方法
方法は2種類あります。
どちらも前立腺は直腸の腹側にあるので、超音波のプローべ(棒のようなもの)を肛門に挿入して行います。
①経直腸的
超音波で前立腺を見ながら針をプローベに沿って直腸越しに刺していきます。
12〜20箇所くらい、前立腺をまんべんなく刺します。
②経会陰的
会陰部(陰嚢と肛門の間)を皮膚越しに刺していきます。
何箇所か狙いをつけて刺します。
合併症としては出血、血尿、感染症、尿閉(自力で尿が出なくなる)などの合併症があります。
合併症の有無や麻酔方法にもよりますが、1泊2日〜2泊3日で行います。
退院後1ヶ月くらいで結果がわかるので、また外来で結果を踏まえて相談することになります。
どちらの方法でも刺した針の間に小さい癌が存在する可能性があるため、癌が見つからなくても経過観察になる場合が多いです。
次回は前立腺癌と診断された場合の話をします。
前立腺癌については下記コラムもご参考下さい。
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