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夜間頻尿について

2020年9月25日に神奈川新聞朝刊「教えてドクターQ&A」に掲載された記事です。
院内に掲示してありますが、HPにも掲載する事としました。
気になる方はご参考下さい。

 


 

Q.夜中に何回もトイレに起きるようになりました。年のせいでしょうか?

 

A.夜中に何回もトイレに起きるのは辛いですよね。夜中に度々起きると転倒や骨折の原因になりかねませんし、また睡眠不足は日常生活にも影響してしまいます。夜に1回以上トイレに起きてしまう事を夜間頻尿と言います。これは40歳以上の方で日本に約4500万人いると言われていて、決して少なくありません。

 確かに年のせいによるものもありますが、他にも様々な原因があります。大きくわけるとその原因は①夜間多尿、②膀胱容量の減少、③睡眠障害の3つに分かれます。

①の夜間多尿はその名の通り夜の尿量自体が増えてしまう事です。夜間の尿量が1日の総尿量の1/3以上出てしまい、その結果トイレに行く回数も増えてしまいます。例えば心臓や腎臓の機能が低下している人だと、昼の間に体の余分な水分を排出しきれずに夜にも出てしまいますし、単なる水分の取りすぎも考えられます。アルコールやカフェインなども利尿作用がありますので夜に摂取してしまうと夜間多尿の原因となります。

②の膀胱容量の低下は、膀胱が溜めておける尿量が少なくなってしまう事です。膀胱炎などの尿路の炎症や、過活動膀胱と言う病気でも起こります。過活動膀胱は脳梗塞などの脳や神経の疾患でも起こりますし、原因不明の事も多いです。症状としては頻尿に加え、急にトイレに行きたくなり漏れそうになる、もしくは漏らしてしまうと言った症状も出てくる事があります。難治性の事もありますが、今年の4月から難治性の過活動膀胱に対してボツリヌス毒素膀胱壁内注入療法が保険適応となり、治療の選択肢が増えてきています。

③の睡眠障害があると眠りが浅く何度も起きて、その度にトイレに行ってしまいます。日中の運動を心掛けたり、生活リズムを改善するだけでも夜間頻尿が良くなる事があります。

夜間頻尿は様々な要因が関連して起こります。治療薬もそれに合わせて様々なものがありますので、年のせいと諦めずに一度専門医にご相談下さい。

ぐみょうじ泌尿器科